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とある晴れた夜に―――…
「おいアーサー、ワイン飲むか?」
「あぁ」
アーサーはよくフランシスの家に来ることがあって今日も昼から延々と入り浸っている。話すことと言えば専らアルのこと。
お兄さんはいつも愚痴の捌け口にされてるが、これでも良い関係だ。
「でさぁ、俺が注意したのに聞かねぇんだよ~!ったくアイツは分かっちゃいねえ」
「はいはい。……………お前さー俺といるんだから少しは俺のことも話せよ~。」
「あぁ?髭野郎の話なんかしたってどーすんだよッ、たくっ……ヒック」
アーサーがぐでんぐでんに酔っ払ってきた。
お酒が弱いくせに飲みたがるからこんなになるんだ。
でもこの時をフランシスは待っていた。
「こんなに酔ったんじゃ帰れないなあ。……俺ん家泊まってく?泊まろっか!」
なぜか嬉しそうに誘う。
「うるせーッ帰れるっつーの!!……ヒック」
「あぁもーふらふらじゃないかー。いいから泊まってけ」
そういってアーサーをズルズル引きずって寝室まで来た。意識がはっきりしないアーサーはくたっとなったままベッドに放り投げられた。
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