私の愛する貴方へ(菊耀)

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「モグモグ……そうある。…我の国では女が針仕事の上達を願うためにやっていたことあるよっ………菊、お代わり✨」   「はいはい。しょうがありませんね。もう、ねだる目をしたってありませんからそれが最後ですよ」     ことっと自分の分を耀さんに渡した。   「でもこちらに来た時はたしか、奈良時代でした。その当時は宮中の行事だったようですが、江戸時代になって女性の手習い事の願掛けとして一般庶民に広まったようです」   ずずっとお茶を啜っていると思い出した。     「……あ!アレがなくては始まりませんよ!」   「ん?菊~どこ行くあるか?」     やや興奮ぎみで、耀さんの投げかけも半ば無視……聞こえず、ダッシュで取りに行って帰ってきた。やはり老体だ。 息切れが半端ないです。
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