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「俺ってそんなに信用ないかなぁ……」
「ふふ、そんなことは、ありませんよ。香君は警戒心が強いだけですから」
なんて言って慰める。
対して香君は、ハンバーガー野郎……、と呟く。
「えーっと………アルフレッドさんは、憧れる街はあるんですかッ?」
どんよりした空気をなんとかしようとして話を再び戻してみたら、案外簡単にアルフレッドは立ち直った。
「俺かいっ?俺はー自分の街が1番好きさ!HEROの街だからねっ。ん~、でも敢えて言うならパリなんだぞ!」
「花の都、パリですね」
「……フラワーなのか?」
首に抱きついたまま菊に尋ねる。
「はい。それはそれは美しい街並なんですよ。絵画とか彫刻とか、歴史的価値のある建物も多くて、ファッションなんかも有名で。まさに若者の街なんですよ」
菊の説明を聞いて、ふ~ん、と言う顔をした。
「Bonjour~菊☆お兄さんの噂してたのかい?」
「あっフランシスさん」
「フランシスじゃないか」
「ん?…あぁお前もいたのか、アルフレッド」
明らかにテンションが下がった。それより気がつかなかったのか…。
「………………………髭」
「君までそんなこと言う?あ~アーサーの教育下にいたからね」
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