第一章 過去

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あの時のあたしはなんてバカだったんだろぅ。あなたに出会うまでこんなことにも気づかなかったなんて… あたしは落ちるとこまで落ちた。 何度も自殺も考えた。でも、あたしは弱いから死ぬことさえ怖くてできなかった。 こんなに人間として最低なあたしをどぅして誰かが愛してくれるかもしれないなんて思ってたんだろぅ。 今思えば、信用だって、愛だってそぅだょね? 相手を信用してないくせにどぅして相手が信用してくれるだろぅ。 相手を心から愛してあげないでどぅして相手が愛をくれるだろぅ。 こんなの一方通行じゃ成立しなぃ。 相手を信用してこそ信用されるし、相手を愛してあげてこそ相手からの愛を受け取れる。 あの時のあたしはガキでそんな簡単なことさえ見えなくなってしまっていたのだ。
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