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『はっ、どうだ! …っ!?
パイロットの歓喜とほぼ同時に機体に衝撃が走る。後方に回り込んだT-80Uに砲撃されたのだ。後ろの腰周りから煙を上げ、前に仰け反る陸戦型ジム。それを待っていたかの如く、続けざまに正面からも砲撃され、砲弾がコックピットに直撃する。断末魔もなく頭部のメインセンサーから光が失われ、陸戦型ジムはそのままうつ伏せに突っ伏す。
『カウペンズゥ、ちくしょおおお!!
寮機が撃破されたため慌てて駆けつける別の陸戦型ジム、もちろん100mmマシンガンの掃射付きだ。動きながらの攻撃では戦車等にはまず命中しないと言われているが、至近弾でも横転の可能性があるので油断はできない。それを察してか、砲塔を車体後部に旋回させ、緩い砂丘の左右を回って逃げ出し始めるT-80U達。
『待てやぁぁぁぁぁ!!
我を忘れたパイロットの陸戦型ジムは砂丘を一気に駆け上がり始めた。
『待て、ケンドリック!
それを慌てて追いかける隊長の陸戦型ジム、砂丘の麓に到着するころには、ケンドリックは反対側の砂丘を下り始めていた
『居たぞ、ゲリラ野郎!!
砂丘の向こうで100mmマシンガンの発砲音が響く、その音を聞きながら砂丘を登る隊長機。後少しで砂丘の向こう側が見えると言ったところで、突然ケンドリックの悲鳴が飛び込んで来た。
『ー隊長ー!! さ、さぁ!!
『なんだ、何があった!?
思わず歩みを止める隊長機
『…さ、砂上の悪夢…』
その直後、無線が途絶え、正面で砂煙が上がった。
『な、なんだと…!?
冗談しゃねぇ!! と一気に転進する隊長機、すると目の前の砂漠の一点が大きく隆起しそこから何かが勢い良く飛び出す。大きさはMS程だが、頭部に当たる部分が存在せず、丁度首の辺りに一つ、ピンク色のような光が輝く、両腕にはクローらしく突起が見て取れた。だが、太陽の逆光によりそれ以外はわからないように見えたのだが…。
『ま、まさか!? そんなことがぁ!?
飛び上がったそれの正体に気づいたパイロットであったが、その刹那三本のクローが胸部を貫通、彼の断末魔も上がることはなかった
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