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「や…夜魔?」
いつの間にか扉が開き…そこには夜魔とケルベロスがいた。
「……何お前、そういう趣味あったの?」
「そんな訳あるかぁ!!!」
「ど、どうしてここに………」
「ん?あぁ……
ケルベロスは鼻がいいんでねぇ~。」
夜魔はケルベロスの頭を撫でながらそう言った。
「それにしても……下手な芝居でしたねぇ~
澤村麻実さん。」
「!!!どうして私の本名を……」
「は~い♪わたしが調べましたぁ~♪
『何言ってんの、ほとんど私が調べたんじゃない…』
えへへぇ~~♪」
夜魔の後ろから『ヒョコッ!』っと出てきた志保。
「あっ!志保さん!!」
「ども~♪光一くぅ~ん♪
『さて、
澤村麻実さん。
年齢28歳
日本一の詐欺師。およそ200人を騙し、騙し取った金額、約500億円。
ですよね?』」
「マジで!?あんな下手な芝居で500億!?」
「……?私の演技を見破っていたの!?」
「あぁ、もちろん!」
「………どうやって!?」
「光一に聞かなかったか?
『夜魔には超能力があるみたいだ』って。」
「えっ?なんで知ってんの??」
「お前はベラベラベラベラ喋り過ぎなんだよ!!このバカチンが!!
鼻の下ビロンビロン伸ばしやがって!!」
「は…鼻の下は伸ばしてねぇよ!」
「やかましい!!」
「漫才はいい加減にして……どうやって私の演技を見破ったの?」
「………フッ…俺には『人の心を読める力』があるんだよ。」
「人の心が読める??」
「あぁ、大島さ……じゃねぇや、澤村さんが俺の事務所に来た時からあんたが芝居してんのは分かってたぜ。」
「……そう、じゃあしょうがないわね……でも、
こっちにはまだ人質がいるわ!!」
「あっ!そういやオレ人質だった……」
「それがどうした…」
そう言った夜魔の目は恐ろしく冷たかった。
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