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数分間睨み合う光一と夜魔……。
「たくっ……お前は優し過ぎなんだよ…」
「夜魔、ありがと……」
「でも、世の中そんなに甘くないんだよ!」
夜魔は麻美の方を見た。
目から生気が消えた麻美。
「大島さん!!!」
「光一君…澤村さんは死んでないわよ。」
「えっ……本当ですか!?」
「えぇ、夜魔は彼女を更正させるつもりなのよ。
『夜魔は優しいからねぇ~♪』
そうでしょ?夜魔。」
「はぁ~?何言ってんだぁ~?
オレはここでコイツを殺るより騙してきた奴らに恨まれて生きてる方が辛いからコイツを警察に行かせてやるだけだ…」
(ホラ、優しいでしょ♪)
(フフッ♪そうですね)
「優しくねぇって言ってんだろ!!!」
夜魔はけっこう地獄耳だった。
麻美が夜魔によって警察に自首しに行き…
志保達と別れた後
「そういえば夜魔…
大島さんは『誰かに頼まれて俺達を騙した』って言ってたんだけど……」
「何……本当か!?
さっき心を探った時はそんな記憶は無かったぞ!?」
「えっ?でも確かにそう言ってたよ!!」
「あぁ、それは分かってる……
もしかして、その『誰か』が麻美になんかかしらの術をかけてオレにバレないようにしたのか………?
一体なんの為に……」
『こ、こんなに真剣な夜魔の顔初めて見た…』
「まぁ、いいや…早く帰るぞ!!」
「……ハ~イ……
(さっきまではカッコよかったのになぁ…)」
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