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しまいには生理的な涙が目に浮かんできた。
ようやくペシルがくすぐるのをやめてくれたので、起き上がった。
「何で笑ってたんだ?」
「いやいや。だってあの時のペシルったらさ、なんか子供っぽくて」
ペシルはのけ者にされるのが嫌らしくて、くすぐる構えをした。
「分かったよ。これ以上したら、腹筋が筋肉痛になっちゃうって!」
落ち着いたようにペシルが構えた手を下ろす。
「僕達がもうちょっと小さかった頃、よく二人で実験室に行ったの覚えてる?」
「ああ、もちろん」
僕はクスッと笑った。
「ある時、父さんと母さんがいるとは知らずに、真っ暗な中に懐中電灯だけ持って入っていたじゃん」
ペシルの顔が、ぎこちなく固まる。
「そしたら、いきなり電池が切れちゃって、ドアも急に閉まっちゃったんだよね?」
「そ……そうだな」
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