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根拠は知らないが、紅い液体の入った試験管は、満月の日や前後になると輝き始める。父さんと母さんが死んだ日にも、紅い試験管はあり、輝きを放っていた。
「あれをクリセフに話すかどうかだよ!」
「そうだったなぁ」
ペシルが頭をポリポリとかじる。そんなに頭皮を傷付けて、将来に髪がたくさん抜けても知らないや。
「クリセフって、冒険家で科学者なんでしょ?」
「ああ。
”特殊な鉱物を見つけて、科学的な研究をする”ってらしい」
「いつ聞いても、よくわかんない」
半ば諦めがちに、口からこぼす。
クリセフが何をしているのか、僕達にはっきりと教えてくれてない。クリセフはそんな気持ちはないんだろうよ。
「何を考えてるんやら?」
ティーンエイジャーだか、成人だか知らない奴が、フラフラと一体何をやってるんやら。それには同感だ。
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