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それからすぐに後で、クリセフが帰ってきた。僕とペシルは、たまにはと思って、夕食の手伝いをした。
「わざわざ自分達からするとはな、何かしてほしいんだろ?」
大人の感というのか。よく理解していた……、僕達を。
夕食はハンバーグだった。フランスパン、トマト味のミネストローネ、野菜のサラダ。
特にハンバーグは、肉を買ってきてわざわざこねて形を作って、焼いたのだ。やけにこっている。
「いただきます」
ハンバーグにかぶりついた。
意外だった……。
「……おいしい!」
「本当か!?」
と、確かめるようにペシルもかぶりつく。その勢いでフランスパンにもかぶりつく。ミネストローネもスープを飲む。
「おいおい、そんなに焦って食べなくても、とったりしない。逃げたりしないぞ。それとも……そんなにうまいか?」
僕をほったらかしといたしっぺ返しは続いてる。
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