『Ⅰ部』 第1章~僕~

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それからすぐに後で、クリセフが帰ってきた。僕とペシルは、たまにはと思って、夕食の手伝いをした。 「わざわざ自分達からするとはな、何かしてほしいんだろ?」 大人の感というのか。よく理解していた……、僕達を。 夕食はハンバーグだった。フランスパン、トマト味のミネストローネ、野菜のサラダ。 特にハンバーグは、肉を買ってきてわざわざこねて形を作って、焼いたのだ。やけにこっている。 「いただきます」 ハンバーグにかぶりついた。 意外だった……。 「……おいしい!」 「本当か!?」 と、確かめるようにペシルもかぶりつく。その勢いでフランスパンにもかぶりつく。ミネストローネもスープを飲む。 「おいおい、そんなに焦って食べなくても、とったりしない。逃げたりしないぞ。それとも……そんなにうまいか?」 僕をほったらかしといたしっぺ返しは続いてる。
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