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クリセフは、世界を旅している。旅と言ってもちょっと変わってる。ちょっと……ううん、かなり。
「世界の研究所を回ったり、鉱石がどうのこうのでも構わない」
と腕を組み、足を組む。
「……僕がペシルのお母さんと仲悪いの知ってるんだから、ちゃんと帰って来てよ!」
「クリセフ、もっとダントの気持ちを考えってやれよ?」
ペシルも加勢してくれた。
僕の父さんと母さんが死んだ時の事。ペシルは僕と同じくらい、しっかり覚えていてくれてるんだ。僕が、どれだけ……辛かったか。
「お父さんとお母さん達の事の後でも、配慮してくれてるんだ。……母さんは、どうにもできないから……」
声のトーンが一気に下がる。
ペシルのお母さんは、父さんと母さんが死んだのは、僕のせいだと思ってる。
父さんと母さんは、実験の事故で死んだ。しかも、確実に解明されてないまま、そういう結果にたどり着いた。
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