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ゆかちゃんが俺の唇に触れる1mm手前のところで、俺はゆかちゃんを突き飛ばした。
「いったーい!!ちょっと、なんで!?」
「俺、帰るわ。」
「!!やだぁ!!」
ゆかちゃんはドアの前に立ちはだかり、俺の顔を見た途端、涙を流しはじめた。
「…グスッ…騙したりしてごめん!!…うちはただ…俊介と二人っきりになりたかったの!!」
「…………。」
「それにほら、…ズズッ…腕、血ぃ出ちゃったよぉ…?うぅ…俊介のせい…だよぉ?」
「なんで普通に言わなかったんだよ。」
「い…ズッ…言ったら、二人っきりで…遊んでくれた…?」
…………。
どっちにせよ、無理なんだよな。
そうなんだよ。
俺、女と二人っきりで遊んだことはないんだよ。
いつも、女2人以上。
もしくは、男。
いくら夕妃一筋でも、女と二人っきりで…しかも、場所がカラオケみたいな個室だったりしたら、理性保てなくなんだよ。
理不尽だろ?
わかってくれ。
男なんだ。俺だって。
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