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「それでも…、いいよぉ…。うち、遊びでいいよぉ…?」
目に涙を浮かべ、俺を見るゆかちゃん。
「遊びでも…無理なんだ…。体の関係も、全部、そいつが最初で最後。」
俺、最低なことしたな。
でも俺、体の関係をもったことはない。
カラオケ行ったり、食いに行ったり…家で遊んだりしたこともあるけど、体の関係をもったことはないんだ。
“女”でもあり、“友達”でもあんだ。
……なんて、自分を正当化するための言い訳でしかねぇよな。
「ねぇ…。」
ゆかちゃんは立ち上がり、眉間にシワを寄せて俺を見た。
「その女、だれ?」
「ゆかちゃん、知らないよ。」
「いいから、言って。」
「……夕妃。」
「…夕妃…ね。うち、諦めないから。」
そう言い残すと、ゆかちゃんは走って出ていってしまった。
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