20856人が本棚に入れています
本棚に追加
/659ページ
「オイ、泰介。てめぇ何やってんだ。」
「!!」
泰介くんとソファーの隙間から、眉間にシワを寄せた俊ちゃんが見えた。
あたしたちを見下ろす俊ちゃん。
見られちゃった……。
「なんでもないよ、お兄ちゃん。倒れちゃっただけ(笑)」
「あ?ふざけんなハゲ。」
「だからハゲてないって。夕妃ちゃん、大丈夫?」
「う、うん。」
泰介くんに背中を支えられて、あたしは起き上がった。
わ…わけわかんないよ…。
俊ちゃんはあたしたちに舌打ちをすると、イスに座り、再び食事をはじめた。
「…クスッ」
「??」
泰介くんは何やら笑っている。
「ね?」
「え?何が?」
「(笑)なんでもないよ。はは。」
泰介くんがわからなかった。一体、何がしたかったの?
泰介くんって、謎だなぁ。
(お兄ちゃん、単純すぎ。)
泰介くんはまだ笑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!