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僕と悪魔と空の飛びかた
小さな小さな少年が
ある日悪魔に訊きました
"お空を飛ぶにはどうするの?"
悪魔は優しく答えます
"ただただ渇望すればいい"
小さな小さな少年は
いつしか立派な青年に
いつかの悪魔は訊きました
"空を飛ばなくていいのかい?"
青年はにっこり微笑んで
悪魔に優しく答えます
"僕は自分のこの足で
自由に世界を歩くのさ"
悪魔は少し微笑んで
小さくひとり言いました
"僕も世界を歩きたい"
いつのまにやら青年は
悪魔の手をとり言いました
"僕と一緒に歩こうよ"
悪魔の黒い黒い羽は
雪のように白く白く
空へ吸い込まれていきました
それから悪魔と青年は
二人で世界を歩きました
自由に自由にどこまでも
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