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潮のにおいに波の音、青空に羽ばたくカモメ達。 気がつくと俺は船に乗っていた。 普通の生活を送っているやつが今の俺の状況に出くわしたら、桶狭間の戦いでいきなり攻め込まれた今川氏と同じくらいびっくりするだろう。 慣れってのは怖い。この状況を平然と受け入れている自分が恐ろしくなるぜ。 古泉『お目覚めのようですね』 ニヤケ顔はすでに起きていやがった。 キョン『あぁ。ハルヒ達は?』 古泉『皆さんお目覚めであちらで海を見渡してますよ』 古泉が指差すほうには団長様、宇宙人、未来人が仲良くくつろいでいる姿があった。 もっとも、仲良くとは言っても、ハルヒがはしゃいで、朝比奈さんが困惑して、長門が黙っているいつもの光景なんだがな。 キョン『で、このあとどうなるんだ?』 古泉『さぁ、どうでしょうかね。何か宝物を見つけるまで、あるいは敵を倒すまでってとこでしょうが、どちらにしても容易ではないでしょう』 全く同感だぜ。それと古泉、顔が近い。 俺達の会話が聞こえたのか、ハルヒが何か企んだような顔で近づいてきた。 ハルヒ『バカキョン!起きるのにいつまでかかってんのよ。古泉君なんて一番最初に起きて船の中を調べといてくれたんだからね。流石優秀な副船長よ』 古泉が副船長ね。 ハルヒの腕章には『船長』という文字が輝いていた。
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