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神々の章
(…我ハ風、天空ヲ舞イコノ世界ヲ見、護リ、創造セシ者…。我ガ翼ヨリ抜ケ落 チ、生マレタル者ヨ…、我ガ呼ビカケニ答エン…。)
どこからともなく、一枚の羽が、静寂に包まれた古い建造物の中にある「泉」に落ちた。
「泉」から生じた「風」が、羽を天井のステンドグラスの方へ吹き上げた。
羽はステンドグラスをすり抜け、建造物の外に出ると、翼を持った人の形をとった。
(報告セヨ、コノ世界ヲ廻リ、ソノ様子、人ノ動キヲ…。)
翼を持った人は「風」となり、世界の誕生から、その世界の営みを「見」続けた…。
そして―
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