324人が本棚に入れています
本棚に追加
『パパもお手伝い♪』
美空はニコッと笑った。
『はいっ!美空ちゃんが可愛いからお手伝いしますー!』
『あら~?ママは可愛くないと言いたいのかしら?』
『めめ、めっそうもございません!りな大佐っ』
内海は時代錯誤の敬礼をして慌ただしくゴミを集めだした。その様子に喜ぶ美空。
女二人には頭の上がらない内海ではあったが、最近しっかりしてきた娘に喜びは隠せない。
『綺麗なったぞぉ~!海いこか海。ママ!美空の浮き袋かして浮き袋っ』
『はいはい。待って美空!髪を結んであげる』
りなは長く伸びた美空の髪をゴムでたばねた。
『はい!いってらっしゃい』
『わーい!パパまってー』
ぽんっと軽く肩を叩いて送り出した。りなは荷物から日傘を取り出し腰を下ろし、海に向かって走る二人を眺めた。
最初のコメントを投稿しよう!