引き裂かれた二人

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もちろん偶然なんかじゃない。 偶然で剣が飛んでくるはずがない。 人為的である。 黒い剣はパキィッと甲高い音を立て消滅した。 俺はホッと息をつく。 だが、俺の気の緩みは世界の声によって、早かったと知らされる。 「まだ来る!!」 世界は左手に意識を集中させる。 体は二人とも限界である。 それでも、世界は体中から力を振り絞っていた。 俺は何もできない。 俺に世界のような特別な力はない。 それでも、俺は世界を守ってやる。 例え俺の命を散らしたとしても。 そう、決意した瞬間、ヒュンッという風を切る音がする。 そして、大量の武器が一斉に俺と世界を襲う。 俺たちを守るのは世界が作り出した、一枚の壁。 その壁に一斉に武器が襲い掛かる。
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