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スカッ
スカースカー
そしてついに、スプレー切れの瞬間がやってきてしまった。
もう絶望的だ。
「さちっ!に、逃げろ!」
そう言われた瞬間、私は吹き飛ばされ、壁に背中を打ち付けた。
「…っ!?」
まさか。息が出来ない。
だんだん意識が薄れていってしまう。
女の腕がベキベキと音を立てて父に向かっていく。
「お、父さ…ん…」
手を動かしたくても動かせない。
「さち…生きろ…」
父がそう言った瞬間、女の手が父に触れた。
『あぁぁぁべぇぇさぁぁぁぁん!!!』
「みっ…みっちゃぁぁぁぁん!!」
女が叫び、続けて父も叫ぶ。
待って…
今の声…
野太かっ…た…
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