第一章

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長老「や、やめて下され。儂等は税をちゃんと納めております…。何故そのような事をなさいますか?」 小さな体でかなり歳のいった老人が兵士達に言う。 兵士「あ?五月蝿ぇよ!国の為に尽くせるんだから文句なんかいってんじゃねぇ!」 村の男「な、なんだそれは!?税はちゃんと収めてんだから国には尽くしてるじゃねぇか!なら別にそれ以上持って行かなくていいだろ!」 体格が良く皆のリーダー的存在の男が前に出て兵士に怒鳴る。 兵士「フ…だったらたった今より税を上げる。だからこれは国に収めて貰うぜ?」 馬に乗った兵士はククッと笑いながら村の男を笑う。 村の男「ぐッ…」 男は歯を食いしばって悔しい気持ちを必死に抑える。 兵士「ハハハ!よし…お前ら早く持ってい…ガハッ…!」 兵士の顔面に拳大の岩が直撃し馬から転げ落ちる 部下「た…隊長!だ、誰だ!」 ルシフェル「全く…ムチャクチャな連中だな。お前らにくれてやる物は何もない…。とっとと出ていきやがれ」 腰まで伸びている白銀の髪を靡かせながら真紅の瞳で兵士達を睨む。 黒いコートを羽織っており手には身の丈以上の長刀「神天凰極」を握っている。 村の男「ルシフェル!おせぇぞ!」 長老「…ルシフェル、分かっていると思うが…」 ルシフェル「あぁ…わかってる。抜かねぇよ」
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