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力が、欲しい。
雛を護れるだけの力が。
みっともなくても、苦しくても。
護れるなら、それで。
トクン…
「…ん?」
「どうした?」
「…いや…」
(何だ、今の)
一瞬体の奥が熱くなったような気がした。
しかし、見たところどうもない。
(気のせい、か)
この時、壮大の体の変化に誰も気づくはずもなく。
「兵馬…娘から夢真珠を取り出せ…」
「はい」
光る凶刃が、雛に迫っていた。
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