久遠と夢見

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ポタッ… ポタッ… 「う…」 「ほら、しっかりしてないと暴発してしまうぞ!きちんと膝を折って」 「…つ」 ごつごつとした、洞窟の地に膝をつき、夢美は眉を潜める。 彦座は気にせず、くるりと指で円を描いた。 くる、くる、くるり。 くる、くる、くる。 「さぁ、誕生日を迎えようか…」 洞窟の奥から、ゴゴゴ…と彦座の指使いに合わせて音が響く。 「木火土金水…、水」 ニヤ、と口角を吊り上げ笑むと、彦座は人差し指を掲げ、思い切りのけ反った。 すると、奥の方から、まるで意思を持っているかのように水がうねりながら彦座の元へ寄せられてきた。 また彦座がくるくると指を動かすと、水はゆっくりと勢いをなくし、夢美へと覆い被さる。 すっぽりと夢美を包んだ水が、少しずつ夢美の中へと染み込んでいく。 「あぁ…遂に完成する。綺麗な真珠が…」 恍惚な顔で、彦座は円を描いていた人差し指を口元に運ぶ。
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