命に代えても

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「がはぁっ!!」 地面に叩きつけられ、壮大は固い地に顔を押し付ける。体はぼろぼろで上手く力が入らない。握り締めた拳は汚れていた。 「おいおいおーい。弱すぎんだろぉ。それでもお前守護かぁ?そんなんじゃ、何も護れねぇな」 秋夜は呆れたように言い、壮大を見下ろす。 「だま……れ……」 見上げるようにして、秋夜を睨んだ。 しかし、秋夜にとってみれば、こんなにぼろぼろになって睨まれても、特に効果はなく。手負いの獣が僅かに動いている、というくらいの認識だ。 壮大が脳裏に浮かべるのは、雛の姿。 踏ん張れよ、雛。 こいつ倒したらすぐ行くから。すぐ側に、行くから。 ただひたすらに、その人の無事を祈った。 負けんなよ。 俺も……負けねぇ、から。 「そろそろ逝くか?」 秋夜が微笑みながら、壮大との距離を縮める。
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