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……少し軽率だったかもしれない。
雛は明らかに動揺していた。
壮大は少し焦った。
「あ、いや言いたくねぇならいいんだ。悪かったな」
すると雛はふっと笑いながら慌てる壮大を見た。
「うん、いたよ。全然覚えてないけどね」
「そうか」
そういや……雛と主は……血がつながってないって言ってたな……。
てことは……雛の兄貴、てのは……夢見一族じゃない、雛の本当の家族?
何で雛は夢見一族に引き取られたんだろう?
何で兄貴と一緒にいないんだろう?
何で…雛が夢真珠の保持者になったんだろう。
俺は……雛のことをほとんど知らないんだ……。
いつも一人で抱え込んでて、案外見栄っ張りで。
そして、優しい。
なぁ雛。
俺は、お前にとって頼りになる奴になれてるか?
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