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「はぁっ、はぁっ…」
「…そろそろ限界のようだな。死ね、守護」
木の鞭がしなり、壮大に向かって伸びる。
「まだ、だっ…」
壮大は右手を突きだす。
ビシィッ!!
またもや崩れ落ちる、手甲。
壮大はまた地面に両手を突き立て引き抜く。
「…随分諦めが悪いな。もう諦めろ」
「…諦め、ねぇよ。俺はコイツを、護るんだ…」
ニヤリと笑い、壮大はふっと息をつく。
そして、意を決したように、燦めがけ、走り出した。
「できるものか!夢真珠は俺が彦座(ひこざ)様に献上するのだ!!」
燦も、壮大に向かう。
「夢真珠をよこせぇぇ!!」
ザスッ…
「お兄ちゃんっ!!!」
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