少女の名前

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「…久遠…」 夢美はぎゅっと自分の肩を抱いた。 何故だろう。 夢真珠となって、もう百年は経っている。 その間、こんなにも…人間のころのことを思いふけるなんてなかった。 どんな奴が保持者になろうと、無関心。 どうでもよかった。 不思議な奴、だ。 雛。 こんなにも、保持者が大切になるなんて。 できることなら…人間だったころに、会いたかった。 ねぇ、雛。 君は初めて、私が大切に、愛しく思った保持者。 失いたくないと心から思った、初めての保持者。 無茶をしないでほしい。 心から、思うよ。 心から、願うよ。 君が幸せであるように…。
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