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そうすると向こうから廊下を社会科の先生が歩いてきた
「あ!次、社会だった。早く入って席に着かないと…
あの先生、凄く怖いんだよね…さお、早くっ!」
再び譲に腕を引かれ教室に入って直ぐさま席に着いた
相変わらず烏月くんは無言のまま座っていた
「はい、始めます。」
先生が入って来て授業を受ける。
――…烏月くんって、まだ教科書ないよね?――
そう思い烏月くんにあたしから教科書を見せてあげようとした
「どうぞ。一緒に見よう?」
あたしは烏月くんの返事を聞かないまま机をくっつけて机と机の真ん中に教科書を置いた
先生は授業をするために黒板に体を向ける
そうすると先生の背中に血を流した人間らしき物体が憑いていた
「…っ!?な…っ…」
周りのみんなを見回すと、どうやらその物体にあたししか見えてないみたい
隣の烏月くんも眉間にシワを寄せているだけで気づいてないみたい
――…なんなのー!?
なんで?なんであの物体が見えないの…っ?――
そう思うと急に気持ちが悪くなり、視界がぐにゃんとなって、しまいには記憶が途切れた
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