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「朝から烏にイジメられるとか、あたしどんだけ鳥にナメられてんだろ…譲はいいよね。あたしと違って美人だし…」
あたしは、幼なじみの譲(ゆずる)に朝から愚痴を言っていた
「なーに言ってんの。さおは可愛いんだから!」
「あ、あたし!?そんな事な……」
何あれ…凄くこっち睨んでるような…
「ん?どこ見てんの?」
急に遠くの方を見るあたしを不思議に思ったのか、譲は首を傾げながらあたしと同じ方を見る
「あれ…。あの人、あたし達の事すっごい睨んでるよ」
あたしはその人物を指差す
「は?どの人?そんな人何処にもいないよ?」
何言ってんの、譲ってば…
「でも男の人睨んでるじゃん。あっ!」
紗央莉が見ているとその人物はシュッと消えてしまったのだ
「飛んだ…」
あたしのその発言に譲はずっと首を傾げて言った
「さお疲れてるんじゃない?ちゃんと寝てる?人が飛ぶ訳ないでしょ。最近そんな事ばっか言ってる」
「え?」
譲の言う通り。最近あたしには変なものが見える
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