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「烏月くん。あたし羽鳥紗央莉って言うのよろしくね?」
あたしは勇気を振り絞って言うも彼はあたしの顔を一瞬見ただけでまた前に視線が行ってしまった
――…め、めげないんだからっ!――
そう心に決めてまた話しかけてみた
「手、大丈夫?怪我?」
「……」
――に、睨まれた……――
「あ、なんかごめんね。触れられたくない事もあるよね…?」
「いや、別に」
――あ、声聞けた…っ!
なんか嬉しい~――
今まであたしから転入生に話し掛けたりする事ないんだけど、なんか烏月くんと仲良くなりたいと思ってしまったんだ…
「ではホームルーム終わります。今日も一日、頑張りましょうね」
桑っちがそう言って教室から出て行った
――あ、今ホームルームだった…あたし、烏月くんの事で頭いっぱいだった…――
そんな事思っているとクラスの子達があたしの隣の席にどっと集まってきた
いわゆる質問コーナー
「ねぇ、烏月くんって何処から引っ越して来たのー?」
「………」
「誕生日いつー??」
「君達に教える必要ない」
「あ、そう…」
烏月くんはみんなからの質問に素っ気なく答えていた
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