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そんな烏月くんに飽きたのか、みんなはいつものように放課を過ごし出した
「なんかごめんね?みんな烏月くんの事まだ知らないから…これから仲良くなってこ?」
あたしが励ますが、彼はそれにも無言でいる
「ちょっと、さおっ来て!」
いきなり何者かにあたしの腕が引っ張られて廊下に出された
「なに?」
「なんで烏月くんと喋ってんのよ?」
譲だった
そう聞かれるがあたしの答える言葉は決まっていた
「あたし…ね?烏月くんの事…好きかも」
譲は目を真ん丸に見開いて「は?」と言わんばかりの表情をしている
「ちょっとあんた…それ正気!?」
「うん」
何度聞かれたってあたしの答えは変わらない
「だってあの根暗みたいなのだよ!?いくら私でもあんなのは絶対パス!」
譲は手でバツのマークを作って「ないない!」と首を振っている
「あたしもそれは同感だな…でもなんか、惹かれる部分があると言うかなんと言うか…」
あたしはそんな曖昧な言葉で流しておいた
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