佐藤 渚

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「あっ、先生来たよ!」 しばらく、光と会話をしていると、先生が入ってきた。 最初だからか、俺を含め全員が素直に所定の席につく。 先生が軽く自己紹介を終えると、次は俺達生徒の番らしい。 順番に一人一分もかからないような紹介をしていく。 「――です。よろしくお願いします」 皆、同じような実につまらない普通の自己紹介だった。 名前、興味がある部活や趣味、どこかで見かけたようなテンプレートの文章。 とは言え、文句を言う俺だってどうせ大差ないことしか言えないのだろう。 ――なんて思っていた時だ。 いつの間にか、俺の前に座る女の子まで順番が回っていた。 「――出身の、佐藤 渚です!」 それが、彼女だった。
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