プロローグ

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          * 朝から、俺は慌ただしく家を飛びだした。朝食をとる暇もなく、学校へ行く為だけの準備に短い時間を費やしたのだ。 意味のわからない変な夢のせいで、少し起きるのが遅くなってしまった。 だから俺は走っている。 学校に遅刻しない為に。 ……無理でした!! いくら全力疾走を試みようが、さすがの俺も人の子ですから…限界があるわけですよ。 途中から足がガクガクブルブルで…生まれたての子羊並に頑張りました。 ……子羊に失礼か? 「あ~、遅刻してる~」 やっと目的の地へとたどり着くことが出来ました。そして、そんなことを言われました。 でもなぁ、一応言っておく……今現在俺と、茶化してきた女の子は校門にいます。 つまり、この娘っ子も時間に間に合っていないわけで…… 「お前も遅刻だよッ!」 「えへへ~、そりゃどうも!」 褒めてない褒めてない。 褒めるとすれば、遅刻なのにこんなにも焦りを見せず、平然としてることだな。 肝が据わってるというか…ただ何も分かってないというか。
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