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とうとうお前はもうどっか行ってよ!と怒鳴ったよな。
俺はこの時になって始めて気づいたんだ。俺のやっていた事はただの嫌がらせでしかなかったんだって。
俺は悪いと一言しか言えずにその場から逃げ出してしまった。
その日の帰り、俺は身体に異変を感じた。親に話すと明日病院へ行きなさいと言われた。
次の日病院へ行くと医者には癌が進行していると言われただけだった。
抗がん剤を使用すれば癌の症状を抑制できると前に言われた事があるけど、そんな事したらすぐにみんなが異変に気づいてしまう。髪の毛が抜けたらもう隠しきれないっつーの。
次の日からまた学校には通い始めたけれども、お前とは距離を置くようになった。
俺はお前のことが気になりつつも謝りに行こうとはしなかった。そんな自分に嫌気がさした。
そして俺はそのまま逃げ続けたんだ……。
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