始めに

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 それから二ヶ月が経ち、俺の身体は確実に癌に蝕まれていた。  その日の医者にはいつもの適当な雰囲気はなく、真剣な表情で俺にこう言った。  明日が学校に行ける最後の日だと。それからはもう二度と家にも帰れないとも。  俺は医者に掴みかかろうとした。だけど俺の身体は立ち上がった直後に崩れ落ちた。  力が入らない。身体が痛い。  力が抜けたのは一瞬で、すぐに立ち上がったが痛みはなかなか消えない。 現実が目の前に叩きつけられた。  次の日、お前と話せる最後の日、俺は学校へ行った。  辛いのを我慢し、みんなの前では平静を装う。  そして教室に入るとそこには大好きなお前の姿。  その日の授業は全く頭に入らなかった。というより、入れる必要がない。俺はもうじき死ぬのだから。
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