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(帰り道。薫が、突然思い出したように聞いてきた。)
「そういえば、あたしが貸した小説、もう読んだ?」
『小説ぅ?んなもんあったっけ…?』
「ありました。先月貸したじゃない。」
(薫が、呆れたような目つきでこっちを見ている。…まずい。このままだと少しまずい事になる。何とかしなくては…。)
『あぁ、あれね。んーと、確か茶色っぽい表紙の。』
(俺はとっさに記憶の奥に眠っていた一ヶ月前の記憶を呼び起こした。)
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