1035人が本棚に入れています
本棚に追加
親友のマサルに、本物の「不幸の手紙」ならぬ「不幸のメール」が 送られてきた。
「人生なにがあるかわからない。」とは、よく言ったものだ。
でも、その後に続く「だから面白い。」は、この場合当てはまらないな。
面白いどころか、大ピンチだ。
オカルトに詳しいケイゴが言うには、今日、明日はたいしたことが起こらないらしいが、気は抜けない。
マサルのピンチは、俺たち岸田ファミリーみんなのピンチ。
一丸となって乗り越えるしかない。
今は放課後だ。
5時間目も6時間目も、マサルは指名されていた。
もう、疑う余地はない。
さて、どうしたものか。
「とりあえず、今日は俺とタケルとケイゴで、マサルを送ってくから、女性陣は先に帰ってなよ。あとで俺から連絡いれるから。」
ミイコあたりから、反発くらうかと思ったが、意外にも素直に従った。
なんだ。しおらしいとこもあるじゃん。
「悪いけど、俺は先に帰らせてくれないか。早く帰って、じっくり調べたいんだ。」
なるほど、ケイゴはケイゴなりにってか。
もちろんOKだ。
「わかった。なにかわかり次第教えてくれ。それじゃ、みんな気をつけてな。」
マサル。そんな顔すんなよ。
大丈夫だから。
最初のコメントを投稿しよう!