一章~捕まりし者~

9/48
前へ
/53ページ
次へ
ふと嘲け笑うと、ひどく歪んだ感情が込み上げてきた。  これを引くだけだ。なぁにためらうことはない。そう教えられてきたじゃないか。 震える兵士に最後宣告をするように力を込めて引いた。 しかし……。 バシュ。 風を切る独特な音がして、振り向いたときには、意識が飛んでいた。それでも確実にわかったのは、こいつらの仲間に狙撃手がいたってことだ。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加