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――――…
――…
「翔太に彼女ができたみたいですよ」
ファミレスに着いて一息つくと、私はすぐにさっき見た光景の事を話した。
「マジで?」
それには京介も驚いたようで目を見開いた。
「うん。さっき手を繋いで帰って行くのを見たから…」
「へぇ~…、そりゃ良かったな」
「うん…」
そう、友達の嬉しいことだから、もちろん私も喜んであげなきゃいけない。
どうにか微笑んで頷きはしたけど、京介は小さく首を傾げた。
「……なんでおまえ、そんなに渋い顔してんの?」
「…………」
やっぱりうまく笑えていなかったらしい。
「…なんか、モヤモヤしちゃって…」
「…?」
「…実は――…」
私は翔太の相手が礼華だと言うことを告げ、今の自分の気持ちを京介に素直に話してみることにした。
…解消できない不安でいっぱいだったから――…
「――――な訳です…」
一通り話し終え、なんとも言えない気持ちで机の端の方を見つめていると、京介は小さくため息をついた。
「――それってさ…」
「うん…?」
「………嫉妬だよな?」
「……え??」
嫉…妬?
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