序章

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序章

『おおきーいトコロだねぇ...』 見上げてから驚き交じりそう言い、隣にいる妃希に話しかけようとすると妃希もまた、その大きさと日本離れした屋敷に目を丸めていた。 妃希と小さく呼ぶと 「なんだかわくわくしちゃうね」 と微笑んだ。 「きっと夜になると出るんだよ..」 「ひゅードロドロ~~ う~ら~め~しぃやぁ~~~」 「やっ 止めろよーッ!!そういうこと言うの!!!」 「こら 美羽、勇羽、二人共光太君をからかうのは止めなさい」 そういって真緒先輩は二人にチョップを繰り出すのだが、そんなものお構いなしにするりと二手に避けてしまう。 「光太の臆病者ーっ♪」 「光太の臆病者ーっ♪♪」 わーい と二人は笑う ホンットに、ちょっとは男らしくなった方がいいのに.. 『ほらっ!光太、アンタもしっかりしなさい!!』 ぽんっと肩を叩いくと、その隣にある首がゆっくりとこちらへ向く 「今、俺のこと情けないと思ったろ..」 な、、 なんでわかったの!? 『思ってないよっ!!』 「嘘だ!愛美だってアイツらと一緒だっ」 『はぁーっ!? なんでそうなるわけ!?』 「ちょ、ちょっと愛美..」 妃希がウロウロと止めたさそうに手を伸ばしたときだった。 「はい ストーップ.」 『「春樹先輩..」』 「そこまで。 俺らが来た理由を忘れるな?」 はぁい.. と気の抜けた二人の声が重なると、隣で真緒先輩の笑う声がした。 「大丈夫、幽霊なんていないわよ それより今からテンション低かったら謎解きなんて出来ないわよ?」 『はいッ真緒先輩!』 そう、 私達がココへ来る理由となったのは一通のメールが始まりだった。 今まで無かった、返信不可能のメール――――…
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