†第一章†

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街はもう 眠りについている時刻―… 月の光が窓から射し込む、この静かな部屋にルナとジムがいた   『そろそろ、時間だ』   ジムが呟く   『どうしたの?どこにかに行くの?』   心配そうにルナがジムの顔を覗いた   『時間よ“選ばれし者”』   2人の会話を遮るかのように妖精が現れる   『えぇ、わかってますよ』   『なら話が早いわ、わかってるわよね?あなたが犠牲にならないと…』   『イケニエ…?イケニエって?』   ルナが心配そうにジムを見つめる   『…ルーク.キルヲア』   妖精が何かを唱えると、ルナはその場に倒れた   『ルナ?』   『大丈夫、眠ってもらっただけ…。さぁ、行きましょう』   『はい。…ルナ、犠牲の意味はね子猫の君はまだ知らなくっていいことだよ』   ジムは優しく微笑む   『犠牲になるのに笑ってる人なんて初めて…』   『私は、ルナを助けるために犠牲になるんですもの、喜んでやるわ』   『そぅ……』   2人は消えた 月の光が射し込む部屋に子猫を一匹残して…
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