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街はもう
眠りについている時刻―…
月の光が窓から射し込む、この静かな部屋にルナとジムがいた
『そろそろ、時間だ』
ジムが呟く
『どうしたの?どこにかに行くの?』
心配そうにルナがジムの顔を覗いた
『時間よ“選ばれし者”』
2人の会話を遮るかのように妖精が現れる
『えぇ、わかってますよ』
『なら話が早いわ、わかってるわよね?あなたが犠牲にならないと…』
『イケニエ…?イケニエって?』
ルナが心配そうにジムを見つめる
『…ルーク.キルヲア』
妖精が何かを唱えると、ルナはその場に倒れた
『ルナ?』
『大丈夫、眠ってもらっただけ…。さぁ、行きましょう』
『はい。…ルナ、犠牲の意味はね子猫の君はまだ知らなくっていいことだよ』
ジムは優しく微笑む
『犠牲になるのに笑ってる人なんて初めて…』
『私は、ルナを助けるために犠牲になるんですもの、喜んでやるわ』
『そぅ……』
2人は消えた
月の光が射し込む部屋に子猫を一匹残して…
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