嵐の寄せる土地

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次の日の朝、ベッドに寝ていた私は、鳥の鳴き声とがやがやとした話し声で目を覚ました。 いつのまにベッドに入ったのか、よく覚えていなかった。 窓から差し込む朝日が目に眩しい。 そろそろと家の玄関から出ると、村の大人たちがめいめい籠を手に取り、散らばる木枝を拾い集めている。 乾き始めている地面は太陽の光で温められ、むわっとした土の匂いがした。 母が私に気づき、声をかけてきた。 「起きたのね、フェリラ。着替えてきたら朝ご飯よ」 見上げた空は雲一つ無く、青さが目に染みるほどの快晴だ。 私は海岸の方に目を向けた。 暗雲はすでに無い。 水平線から昇ってきた朝日が、海をきらきらと美しく輝かせていた。 (――元気でね) 私は、もう見えない竜の子どもに向かってそう祈った。 彼らの目的地は遠く、旅は長く続いていくのだろう。 その安全を願い、空に向かって両手を祈りの形へと組んだ。            Fin.
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