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アレンを指さし言ったミーネに、アレンは唖然とした。
「……な、なにを言って――」
と言いかけたとき、アレンは自分の目にかかる髪が黒いことに気付いた。
(……しまった、魔法かけとくの忘れた!)
「そう、わたしの両親を殺した、殺人鬼!!」
突如、ミーネが怒りに身を任せ、立ち上がり、アレンに向かっていった。
「や、ヤバい!転移!!」
「待ちなさい!!」
アレンが急いで転移魔法を唱えたが、消える直前にミーネがアレンの腕を掴んだ。
結果、アレンとミーネは家の中から一瞬にして姿を消した。
◆
木が鬱蒼としている、森の中。突然人間が二人現れた。
アレンとミーネだ。ミーネの家からアレンが逃げるため、適当に転移した結果、この森に来た。
ちなみに転移魔法は、鮮明に記憶に残っている場所にしか転移ができない。
「この森……マズイな……。まさかこんなところに転移するとは……」
「ちょ、ちょっと、ここはどこなの?」
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