月のように。

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  『…き……優月……。』 あれ…誰かが呼んでる… 『優月…。こっちを向いてごらん。』 この声は…おかあ…さん? 『優月。これから悲しいことがたくさんあるかもしれない。すっごく辛いことがあるかもしれない。でもあなたはいつでも笑顔でいなさい。』 これって…夢…なのかな… だってお父さんとお母さんはもう… 『笑顔でいれば辛いことがあっても立ち上がれる。そして乗り越えられるから。』 これってお母さんの口癖だ。 私が泣く度に言ってくれてたな… 『いつも笑顔で…そしてあなたの名前の通り、月のように暗い夜の道を優しく照らせるような人になりなさい。』 月のように?…どういう…こと? 『もうあなたと会えないと思うと悲しいけれど…お父さんもお母さんも、ずっとあなたの傍で見守ってるから…。』 え…待ってよ…お母さん! 『さよなら、優月…』 お母さん!お母さぁーーん!!
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