第一章 はじまり~WIND~

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支度を終えたヒロは香織の家に向かった。 「お兄ちゃん、お兄ちゃん! カバン忘れてるよ!」 「おっおう!ありがとうなクミ!」 「こんなそそっかしい兄を持つと大変だぁ~♪」 ミクは楽しそうに家に戻っていった。 再び香織の所に向かった。 香織の家は本屋を営んでいて、ヒロの家とは三つ家を挟んだ所にある。 「香織のヤツ起きてるのか…? 絶対…寝てるよなぁ」 ヒロがブツブツ呟いて歩いていたその時、ヒロの背後から肩を叩かれた。 独り言を友達に聞かれたと思い勢いよく後ろを振り返いた しかし、振り返ると二十代のスタイルの良い女性が立たずんでいた
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