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とにかく盛り上がりの確認をする為に教室に戻る事に。
と思った矢先に亮が………。
「おい裕太、逃げるんじゃなかったのか?」
惜しくもアイコンタクトは噛み合っていなかったみたいだ………。
「俺は思うんだよ亮、この盛り上がりは何かを突き止めるべきだとな。」
まぁ適当に亮をあしらいつつ教室に戻った。
入って直ぐ、いやもう一瞬で盛り上がりの原因が判明した。
黒板にズラズラ書かれた競技名の中で一際目立つ『男女二人三脚』の文字。
その競技のペアを誰にするか決めているみたいだ。
これまた都合の良いことに全員参加の競技だから皆が皆すげぇ騒ぐ騒ぐで喧しいんだわ。
その喧騒の中でトテトテと小走りで近付いてくる麗の姿があった。
「ゆぅ……ペア決まった?」
今入ってきたばかりなのに決まってる訳がない。
コイツ分かってて言ってるな……ならちょっと遊んでみるか。
「それがな……もう決まったんだわ。」
なんて嘘をついてみたり。
「え………それって……他の娘と……だよね…………うぐ……うぅ………。」
あぁぁぁぁ泣かないで下さぁぁぁいぃぃ。
「冗談だ! 嘘だ! 俺には麗しかいないって! な?」
「うっ…うっ………ホント? 」
「もちろんだって! だから一緒に走ろうな?」
「うん………頑張る!」
どうやら笑顔を取り戻してくれたみたいだな。
あのまま行ったら俺はクラスの野郎共に蜂の巣にされてたぞ…………。
軽いノリで手は出せないな………火傷どころか焼けすぎて灰になる……………。
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