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今思うとこれって軽い告白みたいなもんだな。
大体は最低限気のある奴を選ぶだろうしな。
おっと、やっと開票作業が終わったみたいだな。
「えぇでは決まった組から書き込んで行くぞ、恐らくだが人によっては選ばれてない奴もいる、逆に一人に二人が指名した場合もある。 被った場合の決定権は男子にある。では書いていくから見てろよ。」
なんて言うかね……もう体育祭なんかそっちのけで盛り上がりをみせてるんじゃないかと思えるくらいだな。
まず亮に票が集中するのは目に見えてるけど………そのせいで無票の連中は可哀想だよな。
まぁ俺は安泰だなぁなんて感じに傍観を決めていると、何やら制服の裾を引かれる感覚が………。
「麗か、どうしたんだ?」
「ゆぅ……眠い………。」
なんの脈絡もなく主語もないこの発言だが………何度か経験すれば理解はできる。
「眠いから腕を貸せと言いたいのか?」
俺がそう言うと無言で頷き机をくっつけてくる麗。
まぁ断る理由もないので腕を差し出してやる。
「ん………ありがと……おやすみ……………。」
そう言うと俺の腕を抱きかかえて軽い抱き枕にして眠りに入る麗。
最近になっては当たり前になりつつあるこの行動。
麗には誰も文句は言わないんだけど………俺には毎回のようにクラスの男子諸君から痛い視線を受ける。
ただ慣れてしまえば気にもならんレベルだけどな。
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