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それを叫ぶこと数秒…………。
「ゆぅ………来たよっ。」
俺の後ろから聞こえる声の主は麗であり、何かしら胸の辺りまでもってきている両手に拳を作り気合いをいれていた………。
「なんで……そんなに気合い入ってるんだ?」
「ん………なんで?」
こっちがなんでって言いたいよ?
てか何でか分からず気合いいれてたんだよな………何というか凄いよな。
「あ、あの……!」
色々と複雑になりつつある心情の中にまた後ろから声が聞こえたが、今度は聞き慣れない声で確認のため振り向いてみる。
「もしかしなくても雨宮雫ちゃんだよね?」
もう決め付けていくが時間がないから仕方ない!
今が借り物競争だということを忘れてはいかんのだよ!
「えと、あの……はい。」
そう答える雨宮さんは緊張なのか性格なのかは分からないが、忙しなく挙動不審な感じでオドオドしている。
またその仕草が麗に負けず劣らずの容姿に相極まり可愛いと思えてしまう。
髪は少し茶色がかっており長さは肩に掛かる位のサラサラでストレート、もう一目で綺麗と分かるくらいだな。
だが俺は何があっても麗がいいのは揺るがないけどな!
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