体育祭だよいろいろと

45/48
前へ
/291ページ
次へ
「何か麗が覚醒したから先行くわ! 鍵置いとくから閉めていけよ!」 そう言ったはいいけど、麗が勢いよく腕を引っ張って走るもんだから、亮の返事を聞く間も無く連れ出されてしまった。 「ちょっと、おい少し落ち着け。」 とりあえず急ぐ麗を止めるべくやんわりブレーキをかけながら歩きの速度までもっていく。 麗は小さいし軽いから止めるなんて楽勝だ。 「なんでそんなに急ぐんだよ?」 それを聞いた麗は少し思案の後、何か理由を見つけたのか…………。 「ゆぅと一緒に……何かするの初めてだから………嬉しくて………ごめんなさい………。」 何か俺………悪いことしたような気分…………。 麗を見ると凄く落ち込んでる感じだし。 「何で落ち込んでんだよ、それに俺も麗と一緒に何か出来るのは嬉しいだ、もっと言えば麗が居ればそれでいいんだよ。 」 我ながら臭いな………でもまぁ、麗の顔を見ればそんなのどうでもよくなる。 だってなぁ、これでもかって位に嬉しそうに笑ってんだもんな。 「ゆぅ………大好きだよ!」 またそう言って抱きついてくる、これもまた可愛くて、愛おしくなる。 ホントに麗だけは俺にとって特別だ。
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22487人が本棚に入れています
本棚に追加