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それから少しだけ桃色空間を展開していたりしたんだが………亮による妨害があり儚く崩れ去った訳だ。
そして今、集合のアナウンスにより入場門に集まり、脚を紐で縛っている。
真後ろにはいやらしい手つきで紐を操る亮………焦る西井…………。
コイツ等は日頃から何をやってるのか非常に気になるところだ。
まぁ………西井が怖いのと麗がそれに感化される危険があるから聞きはしないさ。
「これでよしと、一応きつめに縛ったけど痛くはないか?」
麗は少し脚を動かした後、何も不備は感じなかったのか脚に向いていた顔をあげる。
「うん……大丈夫。」
いつもながらの無表情でそう言ってくる麗。
てか麗の無表情なんて久々な気がするな。
「まぁ倒れたとしても麗には怪我をさせないようにするから思いっ切り走れよ。」
「うん……でも………ゆぅも怪我しないでね?」
おいおい何て可愛い奴だよまったく!
俺の事なんかよりもっと自分を大切にしてもらいたいもんだな。
「まぁ、それは転けたら考えるよ。」
そう言ってわしゃわしゃ頭を撫でてやった後、身長差がある麗と肩を組む。
麗は俺の腰に手を回して俺は肩に回してスタートの体勢を取る。
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